肩関節周囲炎

   肩関節が痛くなって,動かなくなる病気を総称して肩関節周囲炎と言う病名があります.これには,肩峰下滑液包炎,腱板炎,有痛性肩関節制動症(いわゆる五十肩),烏口突起炎,石灰沈着性腱板炎,結合織炎(いわゆる肩凝り)などいろいろな病気があります

 肩関節の仕組み 肩関節には運動による摩擦を少なくするために,腱の付着部や,皮膚と骨や軟骨の間に滑液包という関節液の入った袋があって,クッションの役目をしています.肩峰下滑液包,肩甲下滑液包,上腕二頭筋長頭腱滑液包を三大滑液包といい,その他にも10以上の滑液包が知られています.

 

 

 

 

 

 

 

  

  この滑液包に炎症が起こり水がたまって腫れてきたものを肩峰下滑液包炎といいます.この炎症が滑液包から腱板に波及したものを腱板炎といいます.肩関節に痛みがあって動かせなくなったものをいわゆる五十肩といいます.

石灰沈着性腱板炎は滑液包や腱板の炎症の遺残物として石灰沈着がおこったものを言います.手を挙上しようとする際,回旋腱板が上腕骨を吊り上げるようにして肩を動かしますが,石灰沈着がひっかかって肩の動きを制限し,肩を上げようとすると激痛が走るのです.

 医療法人社団成山会山の上クリニック